2022年世界アルツハイマーデー記念講演会

テーマ「忘れても あなたはあなたの ままでいい」

基調講演 「平穏な最期を迎えるために」―今、私たちにできること―
講演と実技
「認知症になっても大丈夫!」―幸せと予防とリハビリテーション―

日時:2022年10月7日(金)
会場:千葉県教育会館

基調講演
「平穏な最期を迎えるために」―今、私たちにできること―
講師:石飛幸三氏 ―特別養護老人ホーム芦花ホーム医師―
基調講演

「老衰死」という考えをもとに、医療と介護の理想的な相互補完関係とはどのようなものかについてお話しをしていただきました。
医学の進歩は助からない命も救えるようになり、医療を施すことは善であるとの認識が生まれました。しかし高齢社会を迎え、はたして高齢者への医療行為はすべてが善であるのかを考える時期に来ているのではないのか。
医療行為よりも、優しく見守る介護の大切さや、ある事例をもとに「延命治療をしないのも愛情」であるということを示していただいた。
老衰死とは、高齢者が眠るように最期を迎える死に方のことで、医療施設ではなく在宅やそれに準ずる施設での死のことです。口から食べられなくなったら、水分補給などを行い、やがて枯れるように亡くなる。これが自然の仕組みである。穏やかな最期とは何かを考えるきっかけになった基調講演でした

講演と実技
「認知症になっても大丈夫!」ー幸せと予防とリハビリテーション-
横山誠治氏 ―(一社)千葉県作業療法士会認知症対策委員会、作業療法士―
講演と実技

日本人の平均寿命は男女とも世界のトップクラスです。しかし健康寿命となる男女とも10年ほど平均寿命より短くなります。それではどのようにして健康寿命を延ばしていくのか、またたとえ病気を抱えていたとしても、どのようにして前向きに生きていけば良いのか、そのヒントを教えていただきました。
体を動かすことと人と繋がりを持つことで認知症の予防にもなり、健康寿命が延びるとのこと。病気や年を取る事への不安は誰でも持っています。しかし食生活、睡眠習慣、運動習慣や対人接触など、当たり前の生活を当たり前に送ることで病気への予防につながるという話に、会場の皆さんは皆納得顔でした。
リハビリが目的での手作業による物作りが商品価値を生み、運動機能回復のための外出が地域の方々との交流を生み社会活動にまで広がっていくことがあるとの話に、新鮮な驚きを感じました。