2024年度 世界アルツハイマーデー記念講演会
テーマ「共に生き ともに歩もう 認知症」
基調講演 「アルツハイマー病の新しいお薬をめぐって」
落語二席 「ぜんざい公社」「阿弥陀池」
日時:2024年10月5日(金)
会場:千葉県教育会館 大ホール
基調講演
「アルツハイマー病の新しいお薬をめぐって」
講師:岩坪 威氏 東京大学大学院医学系研究科教授 国立精神・神経医療研究センター神経研究所所長
この度開発された「レカネマブ」は、アルツハイマー病の方の脳に起こっているアミロ イドベータやタウがたまる状態を取り除いてくれる作用が期待されています。アミロイド ベータやタウは、正常な脳の中にもたまっていますが、自然に体の外に出ていきます。何らかの理由でたまり続けると病気を引き起こします。たくさんたまる前に取り除くことができれば、アルツハイマー病の症状が出ない状態を長く保てるという考え方です。
不要なたんぱくがたまっているかを調べるためにPETという検査が行われます。背骨から 脳脊髄液を採取してアミロイドベータやタウがたまっているか調べる検査も行います。今後実用化を目指す検査として、採血で調べる方法も開発されています。PET検査や脳脊髄液を取る検査は体に負担がかかります。採血で分かれば、もっと手軽に体内のアミロイドベータやタウを測定することができます。
ただ残念ながら「レカネマブ」は認知症初期かMCI(軽度認知障害)でなければ効果がありません。今後認知症が進んだ人にも効果がある、真の治療薬が開発されることを期待しています。
落語二席
「ぜんざい公社」「阿弥陀池」
落語:ここあ氏
演者のここあ氏は若い時に(故)桂枝雀さんの英語落語の動物園を見たのがきっかけで英語落語を習い始め、その時の仲間の勧めで英語でも日本語でも落語を始めるようになりました。三遊亭歌奴さんを師匠に稽古を始め、今は月一回桂枝雀さん直系のお弟子さんの桂九雀さんに上方落語を指南して貰っているそうです。
落語を聞いて、笑いで脳が活性化されてすっきりした気持ちになりました。また、一生懸命聴いているとお芝居を観ているかのように映像が「想像」出来るのが本当に面白いと思いました。